食餌誘発性高脂血症ラットにおいてプルーン繊維およびペクチンはセルロースと比べて血漿脂質および肝臓脂質を減少させる
『Journal of Nutrition(栄養学雑誌)』124 (1994): 31-40
Tinker, L.F., Davis, P.A. and Schneeman, B.O.

食餌誘発性高脂血症ラットにおいて、プルーンから抽出した食物繊維は精製セルロースと比べて血漿と肝臓のコレステロールを低下させ、その反応は用量に依存するという仮説を検証しました。食物繊維源として、セルロース6%、プルーン繊維3%、プルーン繊維6%、ペクチン3%を用いました。高脂血症でない対照群には、コレステロールやコール酸を含まないセルロース6%の食餌を与えました。

結果として、ペクチン群とプルーン繊維群はセルロース6%の高脂血症群と比べて、血漿、LDL、肝臓のコレステロール値が低下したことが判明しました。しかし、2つのプルーン繊維群(3%と6%)の間およびプルーン繊維6%群とペクチン群の間には、血漿と肝臓のコレステロール値に差はありませんでした。試験結果から、高脂血症ラットにおいて、プルーンから抽出した食物繊維は血漿と肝臓のコレステロールを低下させますが、用量依存性の反応はみられないことがわかりました。プルーンの乾燥果実全体ではなく抽出した繊維を与えたことにより、プルーンに含まれる繊維にコレステロール低下作用があることが示されました。

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